外構(エクステリア)の芝生の費用まとめ!人工芝と天然芝の違いも解説

庭の仕上げとして人気が高いのが、緑が楽しめる芝生です。
しかし、芝生は種類によって費用やメンテナンスの手間が異なるため、知らずに施工すると「思ったより負担が大きい」「想定していた使い方ができない」と後悔することも。
この記事では、人工芝と天然芝の特徴と費用を解説します。
それぞれどのような場合に適しているか分かりますので、迷う場合はぜひ参考にしてください。
外構の芝生は2種類ある
外構に設置できる芝生は、植物の「天然芝」と、天然芝に似せて作った人工物である「人工芝」に分類できます。
手入れの手間 | 費用 | 特徴 | |
---|---|---|---|
人工芝 | ほぼ不要 | 高い | ・樹脂製 ・メンテナンスフリー。 |
天然芝 | 必要 | 安い | ・生育を楽しめる ・メンテナンスが必要 |
人によって、外構に使える予算や芝生を植える目的は異なるため、特徴を把握したうえで選ぶ必要があります。
では、具体的にどのような点が異なるのか見てみましょう。
人工芝
人工芝は、天然芝に似せてナイロンやポリエステルといった合成樹脂で作られています。
植物ではないため、設置にあたって日当たりなどの生育条件を気にする必要がありません。
芝生へのダメージも考慮せずに済むため、施工を通年行うことができます。
天然芝と比べて維持・管理の手間が大幅に少ないのも、人工芝の特徴です。
水やりや肥料の散布、芝刈りといった手入れも必要ありません。
人工芝は、DIYでの庭造りにも活用されています。
ホームセンターでも販売されているため入手が容易で、カッターナイフなどで加工できる手軽さも人気の理由の一つです。
折原のコメント
天然芝
天然芝は、その名のとおり植物の芝です。
日本の外構に活用されているものは、大きく分けて”西洋芝”と”日本芝”の二種類です。
二種類の芝は生育やメンテナンスの時期が微妙に異なるため、導入時はどちらの芝なのか確認が必要です。
一般的に、天然芝は人工芝と比較して感触が柔らかく、転んでもケガをしにくいため庭のクッションのように活用できます。
子供や愛犬が走り回った際の安全性が高いため、ドッグランなど実用性のある使い方も検討できます。
ただし、人工芝とは違い生きている植物なので、相応に手入れが必要です。
春から秋にかけてのシーズン中は、水やり・芝刈りといったメンテナンスの手間が発生します。
折原のコメント
天然芝の魅力は何といってもその質感です。元気な天然芝に勝るクッションはないと思います。一方で天然芝はやはり管理が大変なので、弊社にも「枯らしてしまったので、芝だったスペースをコンクリートにしたい」といったお問い合わせが一定数あります。天然芝の場合はどのような管理が必要か事前によく調べておきましょう。
外構には人工芝と天然芝のどちらがいい?違いを項目別に比較
外構に施工する芝は、天然芝と人工芝のどちらがよいでしょうか。
この二種類には、以下のようにそれぞれ異なる特徴と適した用途があります。違いを把握したうえで選べることが望ましいです。
人工芝 | 天然芝 | |
---|---|---|
施工費用(1平方メートルあたり) | 1万円~ | 5,000円~ |
耐用年数 | 平均7年程度 | 寿命はとくになし ※要メンテナンス |
用途 | 庭の装飾に最適で観賞に適する。 | クッション性があり実用的な使い方が可能。 |
メリット | 維持に手間がかからず雑草対策になる。 | ・手をかけて庭を育てられる。 ・低コストで導入可能。 |
デメリット | ・火に弱い。 ・生育を楽しむことはできない。 |
植物であるため維持に相応の手間がかかる。 |
それでは、各項目を詳しく解説していきます。
費用面の比較
外構の仕上げを検討する際に、気になるのが費用面です。
一般的に、人工芝と天然芝では、費用に以下のような違いがあります。
初期費用 | メンテナンス費用 | |
---|---|---|
人工芝 | 1万円~/1㎡ | なし |
天然芝 | 5,000円/1㎡ | 500円~/1㎡ |
※芝の品種やグレードによっても異なります。
導入時の初期費用だけを見ると天然芝の方がコスト面で勝るように見えますが、天然芝の維持にはメンテナンス費用がかかる点に注意してください。
芝生の手入れを自分で行う場合は、業者に依頼する際の費用は発生しません。
ただし、散布する肥料や芝刈り機などのメンテナンス用品は自分で用意する必要があります。
耐用年数の比較
張り替えなどのランニングコストを知るには、設置した芝生がどのくらいもつのかも気になるところです。
芝の耐用年数はおおむね次のとおりです。
人工芝 | 7年~8年程度 |
---|---|
天然芝 | 耐用年数なし |
天然芝は、成長と刈り取りを繰り返しながら育っていくものなので、まめに手入れをして適切な環境で育てられれば特に耐用年数はありません。
長期間にわたり庭を美しく彩ってくれます。
一方の人工芝の平均的な耐用年数は7年〜8年ほどです。
劣化やへたりが徐々に現れてきますので、傷みが目立ってきたら張り替えも検討しましょう。
なお、人工芝の寿命は製品によって大きく異なり、平均以上の耐用年数を実現しているものもあります。
施工会社に相談する際は、使用する人工芝の寿命についても確認してみてください。
用途の比較
天然芝と人工芝は、材質が異なるため適した用途も違います。
比較検討する際は「何に使いたいのか」を明らかにしましょう。
それぞれ以下の用途が代表的です。
人工芝 | ・DIYで庭をデザインしたいときに ・日当たりの悪い場所の装飾に ・防草シートと併せて雑草対策に |
---|---|
天然芝 | ・子供やペットの遊び場に ・バーベキューやおうちキャンプの場所に ・四季の変化を感じる観賞用に |
天然芝は、柔らかな質感と植物ならではの変化を楽しみたい場合におすすめです。
人工芝とは違いある程度の再生能力があるため、火の粉の付着など多少の損傷は芝の生え替わりによって回復します。
そのため、アウトドアシーンでの利用や遊び場としての活用が可能です。
また、人工芝は人工物ならではの扱いやすさが魅力です。
場所を選ばす設置できるため、天然芝には向かない日当たりの悪い場所の装飾などに利用できます。
防草シートとセットで施工すれば、雑草の発生を予防することもできます。
メリット・デメリットの比較
人工芝と天然芝には、それぞれ異なるメリット・デメリットがあります。まとめると次のとおりです。
人工芝 | 天然芝 | |
---|---|---|
メリット | ・メンテナンスがほぼ不要 ・場所を選ばず施工できる ・一年中緑を楽しめる ・維持費が安い ・DIYでの施工も可能 |
・初期費用が安い ・耐火性がある ・柔らかくケガの防止になる ・ガーデニングを楽しめる |
デメリット | ・一年中変化がない ・芝の上で火を使えない ・初期費用が高い |
・維持費が高い ・メンテナンスが必要 ・維持に失敗すると枯れる |
迷う場合は「どのくらい手をかけられるか」「どこに芝生を敷きたいか」を整理すると、自分に適したものが見つかりやすくなります。
外構を芝生にして後悔しないために知っておきたいこと
ここからは、外構を芝生にしてから後悔しないために、知っておきたいポイントをいくつかご紹介します。
手入れ方法
人工芝の場合、維持するための手入れはほぼ必要ありません。しかし、天然芝は植物であるため、適切に生育させるためには手入れが必要となります。
天然芝の育成に必要な代表的な手入れは、次の4種類です。
- 芝刈り
- 肥料の散布
- 目土入れ
- エアレーション
品種によっても異なりますが、芝生の手入れはおおむね3月から10月の間に行います。
用意するもの | 芝生の規模に応じた芝刈り機 |
---|---|
メンテナンスの頻度 | 伸び具合に応じて1週間~3週間に一度 |
芝刈りは、庭の芝生を美しく保ち伸びすぎないようにするために行います。
刈りすぎると生育に悪影響を及ぼすため、最大3cmまでを目安に、少しずつ刈るようにしましょう。
用意するもの | ・芝生用肥料(液体または固形) ・バケツ ・肥料散布機(面積が広い場合) |
---|---|
メンテナンスの頻度 | 月に1回~2回(芝の品種によって異なる) |
芝生の成長にともない減少してくる土壌の栄養を補うために行います。
固形肥料の場合、散布後に水やりを行ってください。液体肥料なら水に溶かして水やりと合わせて行ってください。
用意するもの | ・芝生用目土(目砂) ・スコップ |
---|---|
メンテナンスの頻度 | 必要に応じて都度行う |
芝生の目土入れは、土のへこみや根の露出に対する修繕です。
目土を用意し、必要な箇所に落とし、軽く押さえて補修します。
頻度にとくに決まりはなく、凹みや根の露出を発見したら随時行ってください。
用意するもの | ・ローンスパイク |
---|---|
メンテナンスの頻度 | 1ヶ月~2ヶ月に一度 |
エアレーションは、定期的に芝生に穴を開けることにより、過剰な根の混み合いを防ぎ、細菌の繁殖を予防する作業です。
土に等間隔に穴を空けていきます。
家庭の芝生ではローンスパイクと呼ばれる道具が多く使われます。
そのほか、スポーツ用スパイクシューズのように、靴に取り付けるタイプのガーデン用スパイクも利用されます。
芝生以外の仕上げ方法
ここまで読んで「芝生じゃなくてもいいかも?」「メンテナンスに手がかかるのは困る」と感じた方もいるかもしれません。
地面の仕上げは芝生以外にもいくつも選択肢があるため、複数のなかから家族に適したものを選ぶことが可能です。
代表的なものだと、以下が挙げられます。
仕上げの種類 | 特徴 |
---|---|
コンクリート | ・耐久性が高くコスト面で優秀 ・防草対策にもおすすめ ・ヒビ割れやすい |
砂利 | ・水はけがよい ・防犯対策になる ・カラーバリエーションが豊富 |
タイル | ・耐久性が高く劣化しにくい ・滑りやすく熱を持ちやすい |
レンガ | ・外観がおしゃれ ・ノスタルジックな雰囲気に合う ・施工期間が長くなりやすい |
まずは、庭の理想のデザインや希望する活用方法を、施工会社に相談してみましょう。
プロの目から、適した仕上げ材の提案を受けられます。
仕上げ方法を芝生にするか迷った際は外構屋さんに相談しよう
外構の仕上げ材は、特徴を把握したうえで選ぶことが大切です。
内容まとめ
芝生は、天然芝と人工芝の二種類がありそれぞれ性質が異なる
▼芝生選びで知っておきたいポイント
・芝生の施工費用は1平方メートルあたり5,000円~
・人工芝と天然芝は維持費や適した活用法に違いがある
・天然芝には定期的なメンテナンスが必要
「そもそも芝生にするかを迷っている」「どちらが良いか分からない」という場合は、外構の施工会社に相談してみてください。
エクステリアパートナーズでは、外構にお悩みの方のご相談を随時受け付けております。
「一括見積もりで費用感が知りたい」「とりあえず話だけ聞きたい」という方も歓迎しております。お気軽にご相談ください。
駐車場のコンクリートや境界線のブロック積みはDIYの難易度が高いため、人工芝だけDIYする方も多いです。面積が広いとDIYも大変ですが、その分節約効果も大きいので、新築時に外構の予算が足りない場合はDIYの検討をおすすめします。