オープン外構とは?後悔しないために知っておきたいメリット・デメリット
解放感が魅力のオープン外構には、メリットもあればデメリットもあります。
オープン外構にしたものの、後悔の声も少なくありません。
オープン外構を考えている方は、住まいと暮らしに合っているかどうかを、よく検討しましょう。
この記事ではオープン外構を計画している方に向けて、オープン外構のメリット・デメリットとよくある失敗例、さらに質問内容を記載しています。
オープン外構で後悔をしたくない方は、ぜひ、参考にしてください。
オープン外構とは?
オープン外構とは、フェンスや塀を設置していないタイプの外構を指します。
またげる程度の低さのフェンスや生け垣など、目隠しの目的を果たさない囲いがある場合も、オープン外構と呼ばれることがあります。
近い言葉でセミクローズ外構がありますが、こちらは敷地の一部をフェンスや塀で囲った外構です。
リビングや庭など見せたくない部分だけを隠し、プライバシーを適度に守りながら解放感を与えます。
オープン外構の3つのメリット
オープン外構には、次の3つのメリットがあります。
- 解放感を感じられる
- 敷地が狭くても圧迫感がない
- 外構工事費が安くなる
それぞれの詳しい内容を見てみましょう。
メリット1.解放感を感じられる
オープン外構の住まいは、屋内から外を見た際、視界を遮るものがありません。
窓から見える景色が広く感じられ、暮らしに解放感が得られます。
光や風も入りやすくなるため、家の中が明るく快適です。
またオープン外構では、庭も外から見える状態になります。
手入れの行き届いた花壇や丹精込めて育てた野菜などを地域の人に楽しんでもらえるのも、オープン外構の魅力です。
メリット2.敷地が狭くても圧迫感がない
オープン外構による解放感は、狭い土地で役立ちます。
視界を遮る物がないため、コンパクトな家であっても圧迫感は少ないでしょう。
視界が開けることで、奥行きがあり広く見せる効果も得られます。
また、コンパクトな住まいでは、設置できる窓の数も限られています。
縦長・横長の形状の家の場合、奥まで光が行き届かないことも少なくありません。
オープン外構にすることで、外の光を充分に取り込めます。
メリット3.外構工事費が安くなる
フェンスや塀を無くすことで、外構工事費の節約になります。
フェンスありのクローズ外構、一部フェンスを取り付けたセミクローズ外構との工事費用の差を見てみましょう。
外構のタイプ | 工事費用の目安 |
---|---|
クローズ外構 | 200〜300万円 |
セミクローズ外構 | 150〜250万円 |
オープン外構 | 100〜150万円 |
フェンスや塀を付けたクローズ外構と、それがないオープン外構とでは、費用に倍ほどの差があります。
目隠しをなくして節約ができた分、ウッドデッキやグランドカバーなど、暮らしの快適性を増す別のエクステリアに費用を充ててみてはいかがでしょうか。
オープン外構の3つのデメリット
開放的な暮らしが叶うオープン外構ですが、デメリットもあります。
オープン外構で後悔をしないためには、メリットとデメリットのどちらが自分たちの暮らしの中で色濃く映るのか、把握しておくことが大切です。
オープン外構のデメリットは、下記の3つです。
- 敷地内に侵入されやすい
- 防犯・プライバシー面が心配
- 子どもが飛び出す可能性も
一つずつ解説します。
デメリット1.敷地内に侵入されやすい
オープン外構は、道路と敷地をわかりやすく分離するフェンスや塀がありません。そのため、外部から簡単に侵入ができてしまいます。
配達員やチラシ配りが気軽に入ってくることに、抵抗を感じる方もいるでしょう。
空き巣や泥棒による侵入のリスクが高まるのも、不安要素です。
侵入対策の方法は、後述の「オープン外構の侵入防止・目隠し対策は?」で解説します。
デメリット2.防犯・プライバシー面が心配
オープン外構は遮る物がないため、屋内から外に向けての視界がひらけます。
しかし外側からも家の中が見えてしまうのは、プライバシー面に不安が残るでしょう。
中からは外が見えても、外からは部屋の中が見えにくいプライバシーカーテンを取り付けたり、窓の位置や開閉の向きに注意したりといった工夫が必要です。
また、お風呂や子ども部屋も、通りに面していない位置のほうが安心です。
デメリット3.子供が飛び出す可能性も
オープン外構の家の場合、庭で遊んでいた子どもが道路に飛び出す可能性があります。
ボール遊びをしている子どもが、敷地外に出たボールを追いかけてしまったり、追いかけっこをしているはずみで道路に出てしまったり、といったことが考えられるでしょう。
交通量が多い立地の場合、オープン外構の設置は慎重な検討が必要です。
【後悔】オープン外構の失敗事例3つ
オープン外構にした結果、後悔が残ってしまうことも少なくありません。
よくある失敗事例からオープン外構のリスクを把握しておきましょう。
リスクを踏まえた上で、自分たちの暮らしとオープン外構が合っているのか、検討をしてみてください。
洗濯物が丸見えになりやすい
「庭に干した洗濯物がご近所から丸見えになる」
「ご近所のバーベキューのニオイが洗濯類につく」
オープン外構では、洗濯物が外から見えてしまいます。
生活感が丸見えになるため、洗濯物を干す時間帯を気にしたり、部屋干し中心になったりする例は少なくありません。
また、洗濯物のニオイうつりもしやすくなります。
ご近所にバーベキューを頻繁にやる家庭がある場合は注意が必要です。
煙のニオイが衣類につくのが気になり、洗濯物を干すのに躊躇(ちゅうちょ)してしまうでしょう。
置き配が利用しづらい
「置き配を利用したら玄関から離れた位置に置かれた」
「敷地に入ってはいけないと思ったのか、玄関から離れた敷地ギリギリのところに荷物を置いていかれた」
門扉がないオープン外構に、配達員が気を遣ってしまうケースがあります。
敷地の中に勝手に入るのをためらい、道路との境界位置に荷物を置いていかれるケースも珍しくありません。
宅配ボックスを設置することで、配達員が置き場所を把握できます。
車の方向転換に使われる
「Uターン場所に家の駐車場を使われてしまう」
「車同士がすれ違う際に、道を譲る側の車がうちの敷地内に入ってくる」
交通量や人通りの少ない立地なため、安心してオープン外構を選ぶ方もいることでしょう。
しかし住宅街はUターンポイントが多くありません。
方向転換に、オープン外構の家が使われてしまうことがあります。
幅が狭い道路では、車同士が端によってすれ違います。
その際に、タイヤが敷地に乗り上げてしまうこともあるでしょう。
車が敷地に入った結果、エクステリアの一部を傷つけていく可能性もゼロではありません。
おしゃれなオープン外構の事例3つ
オープン外構を導入するにあたり、デザインや見た目の仕上がりに不安を抱える方もいるかと思います。
おしゃれなオープン外構の事例を参考にして、仕上がりをイメージしてみましょう。
ナチュラルモダンなオープン外構
ダークトーンの落ち着いた外壁には、オープン外構が合います。
外壁の色が暗くても圧迫感が少なく、重たすぎない外観です。
駐車場はコンクリートにすることで、雑草処理の手間がなくなります。
ムダな物が置かれておらず色も少ないため、外からの見た目はすっきりした印象です。
ほどよく装飾性を加えたい場合は、植栽をプラスしたりポストのデザインにこだわったりするのがおすすめです。
外構業者と仕上がりのイメージを共有して、良い方法を相談してみましょう。
植栽が映えるシンプルなオープン外構
明るくて爽やかな印象の家は、植栽の緑がよく映えます。
オープン外構にすることで、より開放的なイメージが強まり、広々とした印象が生まれるでしょう。
グリーンの数量は多くなくても、配置や高さ、植栽の種類に工夫を加えることで玄関周りに華やかさが生まれます。
アイキャッチを活用したオープン外構
車2台分の駐車スペースを確保しつつ、スペース中心に門柱と植栽空間を配置した変わったゾーニングのオープン外構です。
正面に何もないと簡素な印象になりがちなオープン外構ですが、門柱とシンボルツリーが視線を集めるアイキャッチとなりより印象に残る外構となっています。
駐車場は、目地を砂利にすることで模様に変化を持たせつつ、コストカットをしています。
オープン外構に関するよくある質問
オープン外構を採用するにあたり、さまざまな疑問点・不安点があるかもしれません。
ここからはオープン外構に関する、よくある質問と回答をご紹介します。
オープン外構の侵入防止・目隠し対策は?
オープン外構の解放感を損なわず、侵入防止・目隠し対策をするには、下記の方法が有効です。
- 植栽を活用する
- フェンスを一部設置する
- ポールを設置する
詳しくは、下記記事に記載をしています。
気になる方は、参考にしてください。
オープン外構のインターホンの位置は?
オープン外構の家の場合、インターホンの設置位置は玄関ドアの近く、道路の近く、玄関ドアと道路の間」の3つであることがほとんどです。
それぞれの設置位置にはメリットデメリットがあります。
どの位置が正解かは、家の形状やライフスタイルによって異なるものです。
住まいに合ったインターホンの設置位置を選びましょう。
設置位置 | メリット | デメリット |
---|---|---|
玄関ドアの近く | ・来客者をすぐに出迎えられる ・ポストと併設する場合、家からほとんど出ずに荷物を受け取れる |
・玄関まで来客者が入ってくるのを許してしまう |
道路の近く | ・来客者を敷地内に入れずに対応ができる | ・ポストと併設する場合、荷物を取りに行くのに距離がある ・「ピンポンダッシュ」といったイタズラに使われる可能性がある |
玄関ドアと道路の間 | ・適度にプライバシーを守れる ・省スペースで設置が可能 ・ポストと併設する場合、おしゃれなデザインが豊富 |
・来客者が敷地内に入ってしまう ・ポストと併設する場合、荷物を取りに外に出なくてはならない |
オープン外構からクローズ外構・セミクローズ外構に後からできる?
オープン外構からフェンスや塀を追加して、クローズ外構・セミクローズ外構にすることも可能です。
おおまかな工事費用は、下記を参考にしてください。
工事内容 | 工事費用 |
---|---|
オープン外構 → クローズ外構 | 20〜150万円 |
オープン外構 → セミクローズ外構 | 15〜120万円 |
外構工事にかかる費用は、工事の規模や使用する資材、工期などによって変わります。
フェンスを建てるだけなら、安価で済むケースも少なくありません。
オープン外構をクローズ・セミクローズ外構に変更する際の依頼先は、外構業者がおすすめです。
専門の知識と豊富な施工経験から、ベストなプランを提案してくれるでしょう。
後悔のないオープン外構を実現しよう
内容まとめ
オープン外構には、メリットもデメリットもある
▼オープン外構のメリット・デメリットの内容
・メリット:解放感、狭い土地でも圧迫感がないこと、工事費用を抑えられること
・デメリット:敷地内に侵入されやすいこと、プライバシー&防犯面に不安があること、子どもが飛び出す可能性
オープン外構はメリットもあればデメリットもあります。
後悔がないように、両方の内容を把握しておくことが大切です。
また、失敗談やよくある後悔からも、満足できるオープン外構を叶えるヒントが得られます。
不安なことやわからないことは、外構業者に相談をしてみましょう。
外構・エクステリアパートナーズでは、施主様の暮らしや住まいに合った外構づくりのお手伝いをしています。
相談は無料なため、お気軽にお問い合わせください。