庭を砂利するメリットデメリットは?芝、コンクリートとの相場価格差などご紹介
庭づくりで地面に砂利を敷くことには、芝やコンクリートと比較した場合に、
「見た目が殺風景になりやすい」
「歩きにくい」
などのデメリットを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
そうした面は確かにありますが、よくある失敗例をあらかじめ知っておけば対策が可能です。
この記事では、庭を砂利敷きにすることのデメリットを懸念している方に向けて、以下の内容について解説します。
- 砂利敷きでよくある後悔パターン
- 砂利敷きのメリット・デメリット
- 必要な費用
芝やコンクリートとの比較も交えてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
庭を砂利敷きにして後悔するパターン5選
手軽で比較的リーズナブルに実現できる砂利敷きの庭ですが、安易に選んでしまうと、あとから後悔してしまう可能性があります。
庭を砂利敷きにして実際にあったケースを5つ紹介します。
- 庭全体に敷いたら殺風景になった
- 砂利が雨で流れてしまった
- 車椅子やベビーカーを使うようになり外に出にくい
- 来客の幼児やハイヒールを履いた女性が転んだ
- 車のタイヤで砂利が飛んでケガをした
庭全体に敷いたら殺風景になった
庭全体に砂利を敷くと、見た目が予想以上に殺風景になってしまって後悔したという方は多いでしょう。
砂利はシンプルで主張が少ない点がメリットでもありますが、砂利だけを敷き詰めるとどうしても変化のない殺風景な印象になってしまいます。
また、砂利は駐車場に使われることも多いため、庭というよりも駐車場のような雰囲気に感じられてしまうことも。一部に別素材を取り入れるなどして印象の変化をつけるのがおすすめです。
砂利が雨で流れてしまった
庭を砂利敷きにすると、砂利が大雨で道路や排水溝に流れてしまった、ということがよくあります。
排水溝が詰まる原因になる可能性がある上、庭の砂利も減ってしまいます。
また、いったん流れてしまった砂利を元に戻すのは手間がかかるため、流出を防ぐ工夫が求められます。
車椅子やベビーカーを使うようになり外に出にくい
庭を砂利敷きにしたら、車椅子やベビーカー、自転車を使う際、砂利に小さなタイヤがはまってしまって移動がしづらくなった、ということもよくあります。
砂利は小さな車輪や細いタイヤとの相性が悪く、毎日のストレスになりかねません。
特に赤ちゃんがいてベビーカーを使うご家庭や、高齢者がいるご家庭は、注意しましょう。
来客の幼児やハイヒールを履いた女性が転んだ
庭を砂利敷きにしたら、来客の幼児やハイヒールを履いた女性が転んでしまったという失敗パターンもあります。
砂利敷きの場所は歩きにくいだけでなく、歩くと靴が傷ついたり汚れたりする心配があります。
特に光沢のある靴や細いヒールなどは汚れや擦れができやすいため、砂利敷きとの相性が悪いことは押さえておきましょう。
車のタイヤで砂利が飛んでケガをした
砂利敷きは駐車場にも使われやすいものですが、庭に車を発進させる際に、車のタイヤが空回りして砂利が飛んでケガをしてしまったという人もいます。
特に小さなお子さんのいるご家庭では気を付けたいポイントです。
庭に砂利を敷くデメリット
庭を砂利敷きにして、以上のような実体験もありますが、さらによくあるデメリット4つを紹介します。
- 落ち葉などの掃除がしづらい
- 石に汚れが付着する
- 歩きにくい
- 防草シートの寿命は10年
正しく知ってリスク対策することが後悔のない庭づくりにつながりますので、ぜひ参考にしてみてください。
落ち葉などの掃除がしづらい
庭を砂利敷きにすると、落ち葉などの掃除がしづらいことがデメリットです。
コンクリートであればほうきを使って掃除ができますが、砂利の場合は落ち葉が石の間に入り込んでしまい、取り除きにくくなります。
この場合、掃除する方法は手で拾うか、ブロワーなどの風を使って吹き飛ばすことになります。
また、時間を置くと落ち葉が砕けて砂利の間に入り込んでしまうため、こまめに掃除する手間も必要になります。
石に汚れが付着する
砂利敷きの場合、ブラシを使って掃除することができないのもデメリットです。
いったん石に汚れが付着してしまうと、こすって落とすのはかなりの手間になってしまうため、対応しにくいことは覚えておきましょう。
特に、日当たりの悪い北側の庭や水はけの悪い庭などでは、砂利にコケが生えたり汚れが付着してしまうことがあります。
そうした点がデメリットといえるでしょう。
歩きにくい
砂利敷きの庭は舗装された通路より足をとられやすく、凹凸があります。
そのため、歩きにくくなってしまうのも代表的なデメリットです。
特に細いヒールや高いヒールは砂利に埋まってしまう、サンダルで歩くと砂利が足の裏に入り込んでしまうというように、靴との相性を選ぶ面があります。
また、前述のように、幼児が砂利で足をとられてしまい転んだときにけがをしやすいというデメリットも挙げられます。
防草シートの寿命は10年
雑草の発生を防ぐために、砂利敷きをする際には防草シートを併用することも多いでしょう。
ですが、防草シートの寿命は約10年であることを押さえておきましょう。
防草シートの寿命が過ぎると、その地面から雑草が生えてきます。
雑草が生えてこないようにするためには、砂利を外して防草シートを張り直し、もう一度砂利を敷き直すという作業が必要になります。
庭に砂利を敷くメリット
ここまで砂利敷きの庭のデメリットを紹介してきましたが、防犯効果が高い、施工費用が安いなどのメリットも、もちろん多くあります。
砂利敷きの代表的なメリットとして、下記の5つがあります。
- 雑草が生えにくい
- 防犯対策になる
- カラフルな石を使えば見栄えがよくなる
- 水たまりができにくい
- DIYが楽で施工費用が安い
1.雑草が生えにくい
砂利敷きは防草シートとあわせて施工されることが多く、雑草が生えにくい庭にできるというメリットがあります。
防草シートには透水性があるため、雨水の水はけが悪くなることもありません。
防草シートの劣化で効果が薄れてしまったり、隙間に雑草の種が飛来して生えてしまったりすることもゼロではありませんが、雑草対策をする手間はかなり減るといえます。
2.防犯対策になる
防犯対策になるのは、砂利敷き特有のメリットといえます。
砂利は踏むと音がするため、庭に誰かが侵入すると音や気配で分かります。
そのため、犯罪のターゲットとなりにくくなる効果が期待できます。
通常の砂利のほか、軽く踏むだけで大きな音がする「防犯砂利」と呼ばれる砂利もあるため、防犯を重視したい方は選んでみるといいでしょう。
3.カラフルな石を使えば見栄えがよくなる
砂利といえば一般にグレーの色のものを想像しがちですが、レンガ色や明るいホワイトなどさまざまな色味があります。
家や植栽、外構の雰囲気、和風・洋風、落ち着いた色・明るい色、さまざまな選択肢の中から好みの色の砂利を選ぶと、理想のイメージに近い庭づくりができるでしょう。
手軽に自分好みの雰囲気にできるのはメリットですね。イメージにあう砂利が見つかればコストを抑えて理想に近づけられるのが砂利敷の強みです。
4.水たまりができにくい
庭を土のままにしておくと、雨の日には水たまりやぬかるみができてしまい、歩きにくくなってしまいます。
こうした悩みも、砂利敷きにすることで解決できるでしょう。
砂利を敷くことで水たまりができにくく、泥はねもしにくくなります。
歩きやすさを確保できるほか、家や車への泥はねも防止できるのがメリットです。
5.DIYが楽で施工費用が安い
砂利敷きの庭は芝生やコンクリートと比較して施工費用が安い点も代表的なメリットです。
また、庭づくりの予算を抑えるためDIYしたい方にとっても、施工は楽といえます。
土をならし、防草シートを張って砂利を入れるだけで完成するため、DIY経験がない方にとってもチャレンジしやすいでしょう。
芝・コンクリートとのメリット比較
ここまで庭を砂利敷きにするメリットとデメリットをご紹介してきましたが、ここでは芝、コンクリートとの比較をしてみましょう。
以下の表は、いくつかの項目でメリット・デメリットを比較したものです。
雑草対策 | 防犯効果の高さ | 見栄えの良さ | 水たまりのできにくさ | 施工費用の安さ | DIYのしやすさ | |
---|---|---|---|---|---|---|
砂利 | △ | ○ | △ | △ | ○ | ○ |
天然芝 | × | △ | ○ | △ | ○ | △ |
人工芝 | △ | △ | ○ | △ | △ | △ |
コンクリート | ○ | △ | △ | ○ | × | × |
砂利敷きは、防犯効果の高さや施工費用の安さが代表的なメリットです。
芝やコンクリートと比較すると、DIYも比較的チャレンジしやすいといえるでしょう。
芝は、砂利よりも見栄えがよいといえます。
天然芝と人工芝がありますが、天然芝と人工芝で特徴やメリット・デメリットが異なるため注意が必要です。
一般に、天然芝は施工費用が安くメンテナンスの手間がかかり、人工芝は施工費用がかかるもののメンテナンスの手間はあまりかからない、といった特徴があります。
コンクリートは砂利敷きと同様にやや殺風景な印象を持たれがちですが、施工後は雑草対策の必要がほぼなく掃除もしやすいなど、維持管理がしやすいという特徴があります。
それぞれのメリット・デメリットを踏まえた上で、ご自身の庭に適した方法を選びましょう。
砂利を敷くのにかかる費用目安
庭を砂利敷きにするメリット・デメリットを把握し、具体的に砂利敷きを検討する際に知りたくなるのが「費用はいくらかかるのか」ではないでしょうか。
ここでは、砂利を敷くのにかかる費用の目安をご紹介します。
庭に敷くのに必要な砂利の量と費用目安
まずは、庭に砂利を敷く場合に必要な砂利の量と費用の目安をご紹介します。
砂利の種類によって価格は異なり、以下は費用例となります。
特徴 | 費用例 | 1㎡あたりの必要量 | |
---|---|---|---|
ガーデンストーン | 全体的に丸みのある形状の砂利 | 498円/1袋(10kg) | 5~6袋 |
瓦チップ | 5~10mmに砕かれた赤茶色のレンガ | 3,480円/1袋(19.3kg) | 2袋 |
白玉石 | 白く丸い形状の砂利 | 2,880円/1袋(20kg) | 3~4袋 |
青砕石 | 暗い青緑で角張った形状の砂利 | 2,990円/1袋(20kg) | 3~4袋 |
五色砂利 | さまざまなカラーがミックスされた砂利 | 3,250円/1袋(20kg) | 3~4袋 |
川砂利 | 川から採取した砂利 | 2,598円/1袋(20㎏) | 4袋 |
庭を砂利敷きにするには、防草シートをセットで敷くことがほとんどです。
防草シートの費用相場は1㎡あたり200円程度のものもあれば1,000円以上するものもあり、品質によって違いがあります。
張り替えの手間を減らしたいなら、なるべく高耐久のものを選ぶなど工夫しましょう。
業者に依頼した場合の費用相場
砂利敷きはDIYでも比較的取り組みやすい方法ですが、業者に依頼した場合の施工費用の相場は以下の要素によって変わってきます。
- 砂利の種類
- 庭の広さ
- 希望する厚み(砂利の厚さ)
- 庭の状態(ならされているか、雑草があるかなど)
基本的な目安は、1㎡あたり2,000~7,000円程度となります。
ただ、料金には幅があるため、詳しく知りたい場合はまず業者に問い合わせて見積もりを取ってみるのがいいでしょう。
砂利敷きのリスクを回避する方法
芝やコンクリートと比較検討した上で、最終的に砂利敷きを選択する方もいるでしょう。
ここまで紹介した砂利敷きのリスクを踏まえてできる対策を3つ紹介します。
- 流出を防ぐため排水口周りや庭の端はコンクリートに
- 車輪が通れる道を通す
- 歩きやすく飛び石を配置する
以下、詳しく解説します。
流出を防ぐため排水口周りや庭の端はコンクリートに
まず、砂利が雨などで流れて出てしまうことを防ぐには、排水溝周りや庭の端にコンクリートを組み合わせて施工してもらうといいでしょう。
コンクリートで端がしっかりと固定されると砂利が動きにくくなり、強い雨が降っても安心です。
車輪が通れる道を通す
ベビーカーや車椅子の使いづらさへの対策としては、砂利敷きの中に車輪が通れる道を設けておくと便利です。
砂利ではなく舗装された道を設けることで、歩いて通る際にも砂利にヒールが埋まったり、傷がついてしまったりすることを防げます。
歩きやすく飛び石を配置する
歩きやすさを確保するために、舗装された通路を設置するだけでなく、飛び石を配置するという方法もあります。
飛び石のほうが費用は安いため、予算が少ないという人には向いています。
また、飛び石の素材や色を工夫することでデザインにも変化がつくため、砂利敷きの庭に殺風景さを感じる場合に検討してみてもいいでしょう。
まとめ
庭を砂利敷きにすることにデメリットを感じていた方も、以上の説明でメリットもあることを理解していただけたのではないでしょうか。
見た目が殺風景だったり歩きにくかったりなどたしかにデメリットはあるものの、費用が比較的リーズナブルで、防犯効果にも優れているなどのメリットもあります。
メリットとデメリットの両面を正しく把握した上で選択しましょう。
庭を砂利敷きにしたい方は、まずは外構・エクステリアパートナーズまでご相談ください。
外構・エクステリアパートナーズでは外構工事の相見積もりが可能ですので、複数の業者で比較検討したい方はぜひご利用ください。
実施に砂利敷きにしたお客様から、思ったより殺風景になってしまったので、おしゃれに見えるよう後から手を加えられますか?と相談を受けることもあります。