ガレージの価格相場と安く建てる4つの方法 見積もり時の注意点も解説
既製品のガレージで車1台分を設置する場合の費用は、メーカーやタイプにもよりますが90〜120万円程度、車2台用の場合は150〜250万円程度です。
一方、車1台分の独立型ガレージを新築する場合は100〜300万円程度、2台分なら200~600万円程度が相場です。
ただし、ガレージは外構業者の仕入れの強さや施工実績によって工事費が変わるので注意が必要です。
ガレージを安く工事するポイントとしては下記の3点を抑えておきましょう。
- 建築確認ができる業者に依頼する(対応できる企業が少なめ)
- 自社施工業者に依頼する
- 金物工事が得意な業者に工事を依頼する
特に、ガレージは文字建築確認ができる業者に依頼するのがベストですが建築確認ができる業者はかなり少ないです。
自分で見つけた業者がことごとく建築確認できなかったというお問い合わせは珍しくありません。
今回は、コストを抑えながら、愛車をしっかりと守りたいという方に向け、ガレージをできるだけ安く建てる方法と見積もりの際の注意点を解説します。
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ガレージのタイプと価格相場
ガレージには既製品、独立型、ビルトインの3つのタイプがあります。
それぞれのタイプがどんなものなのか、価格相場とともに解説します。
既製品 | 独立型 | ビルトイン | |
---|---|---|---|
1台用 | 90~120万円 | 100~300万円 | 150~350万円 |
2台用 | 150~250万円 | 200~600万円 | 400~700万円 |
3台用 | 150〜350万円 | 250〜550万円 | 900~1,440万円 |
費用については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
既製品のガレージ
比較的リーズナブルに設置できるのが、物置メーカーなどの既製品のガレージです。
既製品のガレージで車1台分を設置する場合の費用はメーカーやタイプにもよりますが90〜120万円程度、車2台用の場合は150〜250万円程度です。
ただし、ガレージ本体の料金だけでなく、本体組立費、基礎工事費用、土間コンクリート打設の施工費が必要になるため注意が必要です。
既製品ガレージは、無駄のないシンプルなタイプが中心ではありますが、最近ではおしゃれなデザインも登場しています。
住宅とは別に建築する独立型のガレージ
独立型のガレージは、住宅の建物とは別に建築するタイプのガレージです。
車1台分の独立型ガレージを新築する場合は100〜300万円程度、2台分なら200~600万円程度が相場です。
庭などのスペースに建築できるため自由度は高い一方、同じ建築系のガレージであるビルドインタイプのガレージと違い、出入りの際には一度家の外に出る必要があり、雨の日には不便を感じるかもしれません。
また、独立式のガレージは既製品ではなく一から設計することもできるため、素材や内装・外装にこだわったおしゃれな空間をつくることができます。
ビルドインガレージ
ビルトインガレージの費用相場は、1台分なら150〜350万円程度、使わない部屋を減築して設置した場合は150〜200万円程度、車2台用のビルトインガレージを作る費用は約400~700万円程度が想定されます。(ビルドインガレージのみの価格、その他の住宅建築費は含みません。)
住宅とガレージが一体化したビルトインガレージは、外に出ることなく車に出入りできるタイプです。
インナーガレージとも呼ばれ、小さなお子様のいるご家庭にもおすすめです。
ガレージを設置するスペースを住宅と別に用意する必要がないため、敷地が狭くても設置可能であることもメリットだと言えます。
また、家の中から愛車を眺めて暮らすことができるのもビルトインガレージの魅力。
家族の一員のように車を愛でながら暮らしたい、こまめに愛車のお手入れがしたいといった人に選ばれています。
ガレージを安く建てるための4つの方法
ガレージを建てたいけれど、費用はできるだけ安く建てたいと希望される方も多いことでしょう。
ガレージを安く建てるための4つの方法は以下の通りです。
- ① 建築する場合は木造にする
- ② 外構工事業者に直接依頼する
- ③ 複数の業者に見積もりをとる
- ④ オプションを限定する
それぞれについて解説します。
ポイント①建築する場合は木造にする
ガレージを新築する際に使われる素材は、木、鉄骨、鉄筋コンクリートです。
そのなかでも木造を選ぶことで、比較的設置費用を低く抑えることができます。
木造のガレージは、木のぬくもりを感じるおしゃれなデザインに仕上がることがメリットです。
しかし、雨や紫外線によって経年劣化しやすく、湿気対策も必要になるというデメリットもあります。
定期的なメンテナンスや塗装を施すことが大切です。
ポイント②外構工事業者に直接依頼する
ガレージの施工は、ホームセンターなどリフォーム会社を通して依頼することが多いものです。
しかし、こうしたルートで依頼すると中間マージンがかかる分、費用が高くなる可能性があります。
外構工事業者や工務店などの実際に施工する業者に直接依頼することで、中間マージンをかけずに、費用を抑えられる場合があります。
ポイント③複数の業者に見積もりをとる
いざガレージを設置したいと思っても、費用相場は知識がないと判断が難しいでしょう。
たとえば、既製品ガレージであっても建築する場所の条件などによって価格が異なります。
希望に近い価格でガレージを設置したい場合は、複数の施工業者から見積もりをとって比較するのがおすすめです。
複数の業者に見積もりをとることで、費用相場や作業・サービス内容の違いがわかり、自分に合った業者に依頼することができます。
ポイント④オプションを限定する
ガレージには、シャッター、換気扇、照明といったさまざまなオプション機能がついています。
あると便利なオプションもありますが、価格を安く抑えたい場合はオプションを最低限におさえ、できる限りシンプルにすることもポイントになります。
見積もりが高いと感じた場合は、オプションをつけすぎていないか、今一度確認してみましょう。
外構工事業者に見積もりをとる際の注意点
複数の業者に見積もりを取ることで、希望に近いガレージを設置することができます。
ここでは外構工事業者へ見積もりを取る際に覚えておきたい注意点をご紹介します。
本体以外に施工費用がかかることも想定しておく
ガレージの設置には、本体費用のほかに基礎工事が必要になります。
また、シャッターを電動タイプにする場合は、電気工事も必要になるため施工費用が上がることも覚えておきましょう。もし想定よりも施工費用がかかり、全体の費用が上がってしまったとしてもその理由はさまざまです。
施工費用が予想よりも高いという理由だけで一概に悪い施工業者であると決めつけず、他社の条件なども比較しながら慎重に検討してみてください。
工事期間に車をとめられる場所を確保する
ガレージの設置工事には、約4週間程度かかるのが一般的です。
既にある駐車場をリフォームする場合は、ガレージの工事期間は使用することができないため、別の場所に駐車場を確保する必要があります。
予算が限られている場合は、ガレージを建てる費用とは別にその間の駐車料金についても考慮したうえで準備しておきましょう。
確認申請にかかる費用と固定資産税も考慮する
ガレージの設置は建築基準法上、建築物という扱いになります。
そのため、床面積が10㎡以上の場合は原則、建築基準法や都市計画法に準じた建築確認申請を、お住まいの地域の役所に提出しなければなりません。
また、ガレージを建てる場所が防火地域、準防火地域に当てはまる場合、床面積が10㎡未満であっても確認申請が必要です。
確認申請には、自治体や床面積によって2万〜5万円の費用がかかります。
建築士や施工業者に申請を代行してもらう場合は、プラス8~20万円程度必要になることも知っておきましょう。
さらに、設置後に固定資産税がかかることを想定しておくことも大切です。
シャッターがないガレージでも、3方を壁で囲まれているタイプは固定資産税の対象になるので注意しましょう。
基礎があり、三方向以上の壁があるようないわゆる「ガレージ」は、固定資産税の課税対象となります。
ガレージの施工会社の選び方
納得のいくガレージを設置するためには、安心できる施工業者を選ぶことも重要です。
ここでは、ガレージの施工会社の選び方をご紹介します。
ガレージの施工実績が豊富な会社を選ぶ
まず、ガレージの施工実績が豊富であることが安心して依頼できる目安のひとつになります。
自分が設置したいと思っているガレージのタイプやデザインを多く取り扱っているか、その施工実績はどのようなものがあるのか、希望に合ったガレージを建てられそうかをホームページなどでチェックしてみましょう。
建設業許可登録業者を選ぶ
ガレージの施工に必須の資格ではありませんが、「建築業許可登録業者」であることも信頼性を判断する基準のひとつになります。
施工会社を選ぶ際の安心材料の一つとなるでしょう。
アフターサービスが充実した会社を選ぶ
希望のガレージを建てられるだけでなく、きちんとしたアフターサービスを受けられるかも大切なポイントです。
ガレージは外に設置して雨風にさらされるものであり、設置後に不具合が見つかることもあるため、アフターフォローが充実した会社を選べるようリサーチしておきましょう。
ガレージ設置後によくある「シャッターがしまりづらい」といったトラブルに対応してもらえるかもチェックポイントです。
満足度の高いガレージを建てるための3つのポイント
費用を抑えながらも、できる限り満足度の高いガレージを建てるためのポイントは以下の通りです。
- ① 大きさをよく検討する
- ② 必要十分な設備をつける
- ③ 電動シャッターをつける
それぞれについて詳しく解説していきます。
①大きさをよく検討する
ガレージの利便性を大きく左右するのがサイズです。
駐車する車の車種やタイプによりガレージに必要なサイズは変わります。
下記を目安によく検討してみてください。
■ 中型の自動車の場合:幅2.5〜3.0m×奥行き4.7〜5.5m
■ 大型の自動車の場合:幅2.5〜3.0m×奥行き5.0〜6.0m
周囲の道路状況なども考慮して、車を出し入れしやすい大きさであるかどうかを確認しましょう。
また、将来的に車を買い替えた場合のサイズも検討しておく必要があります。
車椅子やベビーカーを使用する、車だけではなくバイクや自転車も駐輪したい、アウトドア用品などの収納も十分に備えたいという場合は、より広めにスペースを確保しておきましょう。
②必要十分な設備をつける
費用を抑えるためにはオプションを過剰につけないことが大切ですが、理想のガレージを実現するためには、必要最低限の設備をつけることも重要です。
特にチェックしたいのがコンセント、洗車用の水道、照明や空調設備です。
これらを整えると、機能的で使いやすいガレージになります。
配管や電気工事は後から行うと余分な費用がかかってしまうため、必要になりそうな場合は始めからつけておくことをおすすめします。
③電動シャッターをつける
オプションの中でも、快適性に大きく影響するのが電動シャッターです。
特に車を頻繁に出し入れする人は、電動シャッターを取り入れることで利便性がぐっと向上するため、検討してみてはいかがでしょうか。
ただし、既製品ガレージの場合、間口が2つある「手動シャッター2分割ガレージ」のシャッターを電動に変更することで、分割なしになる場合もあります。
用途やライフスタイルに合わせて、検討してみましょう。
安くて満足度の高いおすすめのガレージメーカー
これからガレージを検討する人に、価格が明確で、比較的価格を抑えることができる信頼の既製品ガレージメーカーをご紹介します。
イナバ
「やっぱりイナバ」というコピーで有名な物置メーカー「イナバ」。
ガレージメーカーとして信頼ブランドであり、本体価格は1台分35万円〜と、リーズナブルであることも魅力です。
近年ではシンプルなガレージはもちろん、おしゃれで上質なデザイナーズガレージ「アルシア[DR]」も人気です。
ヨドコウ
大阪に本社を構える「ヨドコウ(淀川製鋼所)」もガレージを展開しています。
なかでも「ラヴィージュⅢ」は、連結オプションが多彩に選べるため、ガレージとしてはもちろん、メンテナンスピットや簡易店舗として使用したい場合などにも対応できます。
シャッター色をメタリックグレー、スミ、ダークウッドから選べるほか、オプションで外装・内装・天井も7色から選択可能。
住宅や用途に合わせてコーディネートできます。
リクシル
日本を代表するエクステリアブランドである「リクシル」でもガレージが展開されています。
リクシルのガレージの特徴は、品質の良さとデザイン性の高さ。
なかでも「スタイルコート」は住宅と一体化するような落ち着いた雰囲気が魅力です。
愛車のショールームのようにおしゃれに仕上がります。
ジェイスタイル・ガレージ
木製のキットガレージやキットガレージハウス、小屋などを販売する専門店が「ジェイスタイル・ガレージ」。
おしゃれなアメリカンガレージを希望する人におすすめのメーカーです。
こちらでは、カナダ製の素材を使いツーバイフォー工法で仕上げた「シダーガレージ」が人気。
外壁に自然素材が使われているため、ナチュラルで温かみのあるガレージを実現します。
ガレージを安く建てる際のよくある質問
バイクのガレージはいくらで建てられますか?
バイク1台をとめるだけのガレージを建てるのであれば、既製品の場合設置工事費用込みで40万円前後が目安になります。
床付きのタイプでは土間コンクリート工事が不要なため設置費用は抑えられるものの基礎工事は必要となり、本体価格は上がってきます。
ガレージは自分(DIY)で建てることはできますか?
ガレージは、本体を組み立てるための費用が必要になります。
その費用を節約するため、DIYを検討する人もいるかもしれませんが、組み立てには重い素材を運ぶ必要もあり、建築関係の知識や経験も求められます。
さらに基礎工事ではショベルカーなどの重機も使う必要があり、DIYの範囲を超えていると言えます。
長く安心して使うためにも、専門業者に依頼することをおすすめします。
憧れのガレージを安く建てることで生活に彩りを
「ガレージのある暮らし」に興味を持っている人は多いことでしょう。
費用がかかるため、なかなか一歩を踏み出せないという人もいるかもしれませんが、ガレージはポイントを押さえることで比較的安く建てることも可能です。
生活に彩りを与える憧れのガレージライフを実現するために、気になる人はぜひ一度見積もりを取ってみてはいかがでしょうか。