カーポートのカーゲート | おしゃれな門扉や後付け費用も解説
カーポートに取り付けるカーゲートには、車の保護や防犯といった効果が期待できます。
新築や外構のリフォームを機に、設置を検討している人も多いのではないでしょうか。
しかし、種類や特徴が分からないと、いざタイプを選ぶときに迷ってしまうことも。
この記事では、カーゲートの種類やそれぞれの特徴、設置にかかる費用を解説します。
「どれが良いか迷う」「予算に合ったものを選びたい」という方は参考にしてください。
カーポートに取り付ける「カーゲート」とは?
カーゲートとは、家のカーポートに取り付ける門扉や仕切りのことです。
一般的には、家の前面道路と敷地の間に設置します。
カーゲートがなくとも、もちろん駐車は可能ですが、設置することで防犯や車の保護が可能です。
たとえば、車の盗難目的での侵入者のブロックができます。
オープン外構でしばしば問題になる、近隣住民の通行や子供の侵入を予防するといった効果もあります。
車がない間はカーゲートを閉めておけば、敷地を勝手に利用されるリスクも軽減できます。
車がすれ違う際の待避場所として使われることも防げますし、庭を荒らされるリスクも低くなるでしょう。
カーポートのカーゲート(門扉)は大きく分けて6種類
カーポートに設置するカーゲートは、大きくわけて6種類に分類されます。
それぞれ詳細を見てみましょう。
伸縮式
メリット | デメリット |
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・施工が簡単 ・後付けがしやすい |
・開閉がやや面倒 ・防犯効果を高めるなら鍵が必要 |
タイプ(3種):片開き / 両開き / 両開き親子
伸縮式カーゲートとは、蛇腹状に横に伸ばすタイプのカーゲートのことです。
開けるときは左右どちらかに寄せることで、コンパクトに畳むことができます。
手動タイプのものが多く、車の出し入れの度に手で閉める必要があり、開閉がやや面倒なことが難点です。
一方で、構造はシンプルなので施工が簡単というメリットもあります。
伸縮式カーゲートにはいくつかバリエーションがあり、一方向のみで開閉する「片開き」、両方向から閉めて中心で留める「両開き」が代表的です。
そのほか、両側の門扉の長さに7対3程度の差がある「両開き親子」も販売されています。
跳ね上げ式
メリット | デメリット |
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・スタイリッシュなデザインが多い ・電動タイプは開閉が楽 |
・前後と上下のスペースに余裕が必要 ・DIYでの施工が難しい |
タイプ(2種):手動式 / 電動式
跳ね上げ式のカーポートは、門扉が上方向に持ち上がるように開くタイプです。
外構に導入する人が増えてきており、さまざまな家に合うよう、豊富なバリエーションが用意されています。
手で持ち上げる手動タイプのほか、リモコンやボタンで操作できる電動タイプもあります。
車の中から操作できる製品もあり、楽に開閉することが可能です。
伸縮タイプと比較すると、やや施工にスペースが必要となります。
敷地の境界を越えないよう設置できるよう配慮しなければなりません。
また、駐車場の屋根としてカーポートを設置している場合は、開けた際にぶつからないよう、高さに余裕があるか確認しましょう。
電動タイプの最大のメリットは車の中から操作ができることです。リモコンを車に入れておけば、車から降りることなく開閉ができるのでとても楽です。ミニバンなど背の高い車に買い替えの可能性がある場合は、開閉時の高さを確認しておくことも重要です。
引き戸式(スライド門扉)
メリット | デメリット |
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開口部を限界まで広く使える | 戸を収納する部分が必要 |
タイプ(3種):片引きタイプ / 両引きタイプ / 引き違いタイプ
引き戸式のカーゲートは、住宅の引き戸のように開閉ができるタイプです。
おもに一方向に開閉する「片引きタイプ」と、中央で両側の扉を合わせる「両引きタイプ」、ふすま状の「引き違いタイプ」の三種類が販売されています。
片引きタイプと両引きタイプでは、開けたゲートは左右の塀の内側に収納する形になり、開口部を広く使えるメリットがあります。
その分、戸を収納するスペースが必要となる点には注意が必要です。
引き違いタイプは、両側の扉が動くタイプです。
両端から人の出入りがしやすい反面、開けると引き戸どうしが重なる形になるため、片引きタイプや両引きタイプのように戸を開け放つことはできません。
シャッターゲート
メリット | デメリット |
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・防犯効果が高い ・目隠しになる |
・価格が高い |
タイプ(2種):オープンタイプ / 目隠しタイプ
シャッターゲートは、駐車場の出入り口にゲートとシャッターを取り付けたタイプのカーゲートです。
車が出入りするときは、前面のシャッターが上に開きます。
シャッターゲートにはオープンタイプと目隠しタイプがあります。
オープンタイプは、格子状のシャッターがついており、開放感と防犯性能を両立したモデルです。
一方の目隠しタイプは、プライバシー重視の人に適しています。
ゲートの中が完全に見えなくなるため、駐車場の中を倉庫や作業場としても使いたいときに便利です。
なお、他のカーゲートと比べると価格が高くなる点に注意してください。
ゲートの購入費用だけで150万円を超えることも多いため、コストとメリットを比較したうえで検討してみましょう。
チェーンポール
メリット | デメリット |
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低コストで設置できる | 物理的な防犯効果が低い |
タイプ(2種):置き型 / 埋め込み型
チェーンポールとは、数本のポールを鎖で繋いだものです。
視覚的に侵入の禁止を明示するために利用できます。
主に、置き型のチェーンスタンドと、地中に収納できる埋め込み型チェーンポールがあります。
チェーンポールのメリットは、置き型であれば思い立ったときに購入し、設置が可能なことです。
大手通販サイトでも取り扱っており、1万円未満で設置できるケースもあります。
ただし、物理的に駐車場をカバーする効果は薄く、窃盗犯の侵入や飛来物の車への衝突には十分な対策とはいえません。
スライディングゲート
メリット | デメリット |
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開口スペースを有効活用できる | 価格が高い |
タイプ(2種):電動タイプ / 手動タイプ
スライディングゲートは、折れ戸型のカーゲートです。
ゲートを開ける際は横に向かってスライドさせ、戸は折り畳まれてゲートの端に収まります。
引き戸式に似ていますが、こちらはゲートを収納するためのスペースが塀の内側に必要ない点がメリットです。
一方で、設置にはシャッター式と同じように枠が必要となるため、価格は相応に高くなる点がデメリットといえます。
手動タイプと電動タイプの二種類があり、電動タイプはリモコンで開閉が可能です。
障害物にぶつかった場合は自動で停止するよう設定されているものが多く、子供やペットが挟まれる事故が発生しにくくなっています。
カーゲートの取り付け費用相場
カーゲートの取り付けにかかる費用は、どのゲートを選択するかや、依頼先の外構会社によって異なります。
仮に、伸縮式のカーゲートを、外構会社に依頼して設置するケースを考えてみましょう。
外構部材メーカーの一般的な伸縮式カーゲート(開口部3.5メートル前後)の定価は、おおむね25万円から60万円程度です。
仮に定価30万円の製品を選んで部材を定価の80%で購入し、地元の会社に施工を依頼した場合、内訳は次のとおりです。
項目 | 費用 |
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伸縮式カーゲート本体費用 | 24万円 |
工事費用 | 5万円~10万円 |
合計 | 30万円程度 |
詳細は部材の購入価格や設置箇所の状況によっても異なります。
詳細はカーゲートの販売店や、依頼先の施工会社にご相談ください。
【種類別】おすすめのカーゲート3選!
ここまでそれぞれのカーゲートの種類や特徴を紹介しましたが「実際どのような製品があるのか分からないといまいちピンとこない」という方も多いでしょう。
そこで種類別におすすめのカーゲートと特徴、費用感を紹介します。
【伸縮式】LIXIL|アルシャインⅡ
価格 | 10万7,500円から |
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サイズ | 最大6.1メートル(H1250モデル)最大4.9メートル(H1450モデル) |
デザインバリエーション | ・ブラウン ・グレー ・ブラック(2色) ・シルバー ・ブロンズ ・ホワイト ・柿渋 ・クリエラスク |
LIXILのアルシャインⅡは、バリエーションが豊富で、さまざまな外構に対応できる伸縮型カーゲートです。
一般的なI型に加え、敷地の角に対応したL型や両開き・片開きタイプも用意されています。
デザインとカラーの種類が多いため、家に合ったカーゲートが見つかりやすいという特徴があります。
サイズは、最大で幅6メートルの大開口に対応できるため、敷地の広い家や2台駐車したいスペースにもおすすめです。
【跳ね上げ式】三協アルミ|ラビーネ
価格 | 26万9,500円から |
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サイズ | 2.7メートル~6.0メートル |
デザインバリエーション | シルバー木調色など10種類以上 |
三協アルミのラビーネは、デザイン性にすぐれる跳ね上げ式のカーゲートです。
オーソドックスな格子状のデザインのほか、木調色を採用したすのこ状のデザインも豊富です。
形状だけでなくカラーも多様であり、住宅に合わせたものを用意できます。
電動タイプで心配な「挟み込み事故」もしっかりと対策されており、障害物を検知すると自動で開閉が止まります。
ペットガードつきのモデルも用意されているなど、デザインと安全性を両立させた製品といえます。
【引き戸式】YKK AP |エクスライン引戸
価格 | 23万5,900円から |
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サイズ | 1.64メートル~3.57メートル |
デザインバリエーション | ・カームブラック ・ブラウン ・ホワイト |
YKKAPのエクスライン引戸は、シンプルなデザインが特徴のカーゲートです。
横格子・縦格子・井桁格子の3種が用意されており、いずれも3パターンの単色デザインが用意されています。
一般的な片引きタイプと、人が出入りするための開き戸がついたタイプの二種類が販売されており、適したものを選ぶことができます。
シンプルなデザインゆえにどのようなデザインの住宅にも合いやすく、汎用性が高いカーゲートです。
引き戸式を検討するのであれば、まず選択肢に入ってくるでしょう。
カーゲートに関するよくある疑問
カーゲートを検討中の方から、よく寄せられる質問をご紹介します。
後付けしやすい種類は?
すでにある駐車場や塀の開口部に対して、後付けしたいケースもあるでしょう。
こういったケースでは、候補に入るのは跳ね上げ式と伸縮式のカーゲートです。
いずれもゲート単体での取り付けが比較的しやすいため、外構のリフォームでよく選ばれています。
そのほか、置き型のチェーンポールなどは、購入後に設置したい場所に置くだけなので、スペースさえあれば利用できます。
反対に、シャッターゲートは、予算も高めで工事も大がかりになりやすいため、外構全体のリフォームをする場合などに適しています。
DIY・自作での取り付けは難しい?
コストを抑える目的で、DIYによるカーゲートの設置ができないか検討している方もいるかもしれません。
結論からいうと、自作で設置することはあまりおすすめできません。
比較的施工が簡単なタイプのゲートであれば、DIYで施工できなくはないのですが、設置に失敗した際のリスクが高いためです。
カーゲートのなかで、施工難度の低い伸縮式の場合でも、以下の手順を経なければなりません。
- 柱を埋める場所を決めて印を付ける
- 柱を埋め込むための穴を掘り底面をならす
- 柱の穴にコンクリートを流し固定する
- 門扉に落とし棒をつける
- カーゲートと柱を固定して微調整する
- 落とし棒受けをつける
とくに、設置面の掘削と柱の固定は一発勝負であり、失敗すると取り返しがつきません。
結果としてプロに頼んだ方が安くハイクオリティに仕上がることも多いため、基本的には外構会社に相談することをおすすめします。
予算に不安がある場合、その旨も合わせて伝えてみましょう。
カーゲートのグレードを落とすなど、工夫することで費用を抑えられるケースもあります。
カーポートにカーゲートを後付けしたい方は外構業者へご相談ください!
カーゲートにはさまざまな種類があり、自宅に適したタイプを選ぶことが大切です。
内容まとめ
カーゲートはおもに6種類。タイプによって費用や使い勝手は異なる
▼カーゲートを後付けするには?
・設置の目的や種類ごとの特徴を把握する
・後付けがしやすいのは伸縮式と跳ね上げ式
・DIYでの設置はハイリスク
・予算を抑えるならコスト面から相談できる会社を探す
カーポートを後付けしたい場合、外構の専門会社に相談することをおすすめします。
エクステリアパートナーズは、複数の外構会社から見積もりを取得できる、一括見積もりサービスを提供しています。
「予算面で不安があるので料金を比較してから依頼先を決めたい」
「要望に合った提案をしてくれる会社に相談したい」
このような方はぜひご利用ください。
伸縮式は傾斜地などでも使えるため、汎用性が高いのがメリットです。またサイズ展開が豊富で、1m~23mまでの幅に設置できます。価格を調べる時はサイズをよく見ることが大事です。駐車場で使う場合は、一台用の間口でも3m程度は必要です。