ウッドデッキはいらなかった・・と後悔する7つの理由と対策
自宅の新築やリフォームを機にウッドデッキを作ろうかと検討している人は、オーダーする前に、ぜひこの記事をお読みください。
実は、ウッドデッキを作って後悔することになったケースは少なくありません。
この記事では、実際にウッドデッキを設置した人が後悔する7つの理由と、その対策について紹介します。
自宅でのニーズをしっかりと検討したうえで設置し、憧れのウッドデッキのある暮らしを楽しみましょう。
ウッドデッキを設置して後悔している人は少なくない
弊社が2022年に実施したアンケートによると、「外構工事後に失敗・不便さを感じた箇所がある」と答えた人は47.3%。
なかでも、ウッドデッキを含む庭関連の工事が全体の2位を占めました。
具体的には「事前にウッドデッキの素材や広さをよく検討すべきだった」「予想以上にウッドデッキの劣化が早かった」など、リサーチ不足による失敗例が目立ちました。
ウッドデッキ設置には費用がかかるので、せっかく作るなら後悔しないものにしたいですよね。
そのためには、実際に設置した人がどのような理由で後悔しているのかを事前に把握し、満足のいくウッドデッキはどうすれば作れるのかを理解しておく必要があります。
ウッドデッキはいらなかった・・と後悔する7つの理由
まず、ウッドデッキ設置後に後悔する主なケース7つを紹介します。
いずれも、実際に後悔している人が多い内容であり、十分に注意する必要があります。
1.思ったより使わない
休日のブランチなどをウッドデッキで楽しもうと思っていたものの、「設置してみたら日差しや虫などが気になり、思ったより使っていない」という人も多いようです。
「そのうち使おう」と思いながら、使わないままになっているケースもあります。
また、子どもが小さい頃は活用していたのに、子どもが少し大きくなってからはほとんど使わなくなったという声も。
長く使わずに放置していて、いざ使おうと思ったときに何らかの不具合があってますます使わなくなったという人もいます。
2.掃除が大変
「それほどウッドデッキを使っていないのに、掃除に手間ばかりかかる」と後悔する人もいます。
ウッドデッキの素材には人工木(樹脂木)と天然木があります。
天然木は自然の木の風合いや高級感が魅力ですが、天然木を使ったウッドデッキは、定期的に水とデッキブラシでこすり洗いをする必要があります。
掃除を怠ると劣化したり、汚れが目立ったりしてしまうことも。
ウッドデッキは面積が広く、人目につく場合もあるだけに汚れが気になるものです。
3.木が腐ってしまった
天然木のウッドデッキは、木材の種類にもよりますが、1~2年おきの再塗装が必要です。
「あまり使っていないからメンテナンスを怠っていたら、木が腐ってしまった」というケースもあります。
天然木のウッドデッキは、一度、木材が腐ってしまうと部分的な補修が難しくなり、手の施しようがなくなってしまうケースもあるので注意が必要です。
4.庭の動線の邪魔になる
「ウッドデッキを設置したせいで庭の動線が妨げられてしまい、庭が通りにくくなってしまった」という人もいます。
ウッドデッキを入れたために、玄関から外までの移動距離が長くなるケースもあります。
些細な問題であっても、毎日の生活に関わることなので気になりますよね。
特に、将来において庭で家庭菜園などをしたい場合は、ウッドデッキが庭のスペースを取り過ぎないかを十分に検討したほうが賢明です。
5.使えるシーズンが短い
ウッドデッキを快適に使える機会が春や秋の晴れた日しかなく、「高いお金を払ってつけたのに、費用対効果が悪い気がする」と後悔している人もいます。
ウッドデッキは屋外にあるため、梅雨どきは雨、夏は暑さや日差しの強さ、冬は寒さの影響を受け、使いにくい場合があります。
自宅のあるエリアの気候も考慮に入れなければなりません。
ただし、ウッドデッキを使う時間帯を工夫したり、ウッドデッキに屋根を設けたりすることで、ある程度は活用シーンを増やせます。
6.サイズを間違えた
ウッドデッキの用途はさまざまですが、目的に合ったサイズで作らないと思い通りに使えないことがあります。
たとえば、「洗濯物を干そうと思ったのに、ウッドデッキが思ったより狭くて使えないから後悔している」という人もいます。
一般的な物干し竿(約4m)を使って洗濯物を干すには目安として間口約3.6m×奥行約1.2mが必要ですが、奥行きが足りないと物干し台がウッドデッキから落ちてしまいます。
子ども用のプールを置くなら、転落防止フェンスの有無にもよりますが、見守る大人用のスペースも含めて間口約2~3m×奥行約2m必要です。
使用方法をよくシミュレーションし、サイズを検討する必要があります。
7.人目が気になる
「ウッドデッキが予想以上に外から丸見えで、人目が気になってしまう」というのも、ウッドデッキを使わなくなる理由となることが多いようです。
ウッドデッキの高さや家の角度によって、外からウッドデッキの内部が見える範囲は異なるので、しっかりと考慮して設置しましょう。
また、将来的に近所に集合住宅などの高い建物が建設される可能性の有無なども、ある程度は考えておくと良いですね。
不安を解消! ウッドデッキを魅力的にする7つの対策
設置してしまってから後悔しないためにも、あらかじめ、ウッドデッキをより魅力的にする対策をしておきましょう。
主な7つの対策を紹介します。
1.使い方をしっかりとシミュレーションする
ウッドデッキを何のために、どのように使いたいのかを具体的にイメージして大きさを決めましょう。
主な用途によってウッドデッキに置く物は変わるため、設置スペース+人が動き回るスペースをシミュレーションし、十分な広さを確保してください。
逆に、部屋と庭をつなぐ動線として、または、少しだけ休憩したい時に腰掛ける場所としてウッドデッキを設置するケースでは、あえてウッドデッキを小さめにして庭のスペースを広く残したほうがいい場合もあります。
2.耐久性の高い素材を選ぶ
ウッドデッキは素材によって耐久性やメンテナンスの手間が異なります。
天然木のウッドデッキは年に1回程度の洗浄や防腐剤塗布が必要であるほか、1~2年おきに再塗装しなければなりません。
再塗装の頻度は下記表のように材質によって異なります。
メンテナンス頻度 | 材質 |
---|---|
約2年 | ウリン |
約1年 | 杉 |
一方、人工木(樹脂木)は自然な風合いこそ天然木にかなわないものの、メンテナンスの手間はほとんどありません。
手入れのしやすさを重視する人はハードウッドや人工木がおすすめです。
3.雑草対策をする
ウッドデッキの下のスペースを放置していると、雑草だらけになります。
そのままにしておくと虫の発生や野良猫が住み着くといったトラブルを招くため、雑草対策が不可欠です。
防草シートを敷けば、雑草の生育をある程度抑えることができます。
また、初期費用はかかりますが、ウッドデッキの下を土間コンクリートにすれば雑草対策は不要になりますし、アウトドア用品やガーデニング用品などの収納スペースとしての利用も可能です。
4.ステップや手すりをつける
設置費用を抑えようとしてシンプルなウッドデッキを設置する人は少なくありませんが、些細な不便によって使わなくなってしまうとウッドデッキ自体が無駄になってしまいます。
そこで、最低限の便利さと安全対策としてステップをつけることがおすすめです。
ウッドデッキは地面から40~50cmの高さがあるため、ステップがあれば庭との出入りが楽になります。
ステップはウッドデッキ設置時につけていなくても、後付けが可能です。
また、小さな子どもや高齢者がいる場合は、手すりもつけると安心です。
5.立水栓をつける
立水栓(りっすいせん)とは、地面や床から柱状の設備が立ち上がっていて蛇口が高い位置にある水道です。
ウッドデッキに立水栓をつけておけば、さまざまな機会に便利に使え、ウッドデッキをさらに活用できます。
たとえば、愛犬の散歩から帰宅した後、家に入る前に足を洗ってあげたり、バーベキューの道具や食器をすすいだり、
ウッドデッキの清掃時やガーデニング時にも、立水栓があると便利です。
6.照明やオーニングを組み合わせる
ウッドデッキを作っても、夜間は暗くて使いにくいという状態では、活用シーンが限定されてしまいます。
しかし、ウッドデッキに照明をつければ朝や昼とは違った楽しみ方が可能です。
ウッドデッキの設置を検討する際は、照明計画も一緒に考えておきましょう。
埋め込むタイプのスタイリッシュなウッドデッキ専用照明をはじめ、電球をつるしたり、アウトドア用ランタンを置いたりといったシンプルな照明計画も可能です。
また、日差しを遮る屋根やオーニングをつけておけば、ウッドデッキをロングシーズン活用できるようになります。
7.フェンスを設置する
外からの人目が気になる場合は、目隠しとなるフェンスの設置をぜひ検討してみてください。
フェンスの高さは80~160cmが目安ですが、フェンス設置の目的によって選ぶべき高さが異なります。
布団干し用、あるいは、子ども・ペットの転落防止であれば80cmでもいいですが、目隠し効果はほとんどありません。
120cmでは、椅子に座ったときにフェンスの外から顔が見える程度です。
160cmあればウッドデッキ内や室内は外からほとんど見えなくなります。
ただし、フェンスが高くなると同時に閉塞感もでてしまうので注意しましょう。
4.ウッドデッキを後悔しないためのよくある質問
4-1.ウッドデッキの代わりになるものには何がありますか?
ウッドデッキを作る代わりに、リビングの掃き出し窓の外に縁台を置くという方法もあります。
縁台は2~3人掛けのベンチのようなサイズが一般的で、ウッドデッキより小さいですが、室内と庭をつなぐ導線や屋外で腰をかけてリラックスできる用途は果たせます。
ガーデニングなどをする場合は、収納を兼ねた縁台にしても便利です。
あるいは、ウッドデッキでなくタイルデッキにすれば劣化しにくいため、メンテナンスの手間を減らせます。
ただしタイルデッキは通常地面と建物基礎に接しており、水切りより低い高さで施工するため、掃き出し窓とは高さが合わなくなります。
どうしてもタイルデッキの高さを掃き出し窓と揃えたい場合は、外壁から離して施工し、その間にタイルデッキ用のグレーチングを付ける施工が必要となるため、通常より高額となります。
5.プロに相談して後悔しないウッドデッキ作りを
ウッドデッキを設置するなら、どのような使い方をしたいのかをよく考えて、自宅に合ったサイズや形、高さを決めることが重要です。
また、ウッドデッキの素材やステップ、手すり、日よけといった付属物の有無などもメンテナンスの難易度や家族構成によって検討しましょう。
ウッドデッキ作りで後悔しないためには、外構工事のプロである専門業者に相談するのが一番です。
自宅の条件や利用目的にマッチするものを選び、賢くウッドデッキのある暮らしを楽しみましょう。
しっかりと使えるウッドデッキにするためにテラス屋根・日よけはマストだと思います。