【緊急調査】中東情勢・ナフサ不足で外構業者の約78%が「影響あり」と回答
昨今、緊迫化する中東情勢やそれに伴う原油価格・ナフサ不足・物流費の高騰は、国内のさまざまな産業に深刻な影響を及ぼしています。
外構・エクステリア業界においては、接着剤などの原料となるナフサの不足、アルミ製品生コンクリートといった主要資材の相次ぐ値上げや供給不安定化が見受けられるようになってきました。
そこで「外構・エクステリアパートナーズ」(運営:株式会社ソーラーパートナーズ)では、全国の加盟施工店を対象に、現在の仕入れ状況や現場の対応に関する緊急アンケート調査を実施いたしました。
■ 調査概要
- 調査内容:昨今の国際情勢に伴う資材の仕入れ状況・対応に関するアンケート
- 調査対象:全国の「外構・エクスエリアパートナーズ」加盟塗装店
- 有効回答数:208社
- 調査期間:2026年5月20日〜2026年5月26日
- 調査方法:WEBアンケート調査
- 調査主体:株式会社ソーラーパートナーズ(外構・エクステリアパートナーズ)
Q1. 中東情勢・原油価格・物流費の変動による影響を感じていますか?
集計結果
- やや感じている:57.2%
- 大きく感じている:21.2%
- あまり感じていない:19.2%
- 全く感じていない:1.9%
- わからない:0.5%
約8割の企業が影響を感じており、業界全体に影響が及んでいることがわかりました。
一部の企業だけでなく、中東情勢や物流費高騰といった外部要因が、外構・エクステリア業界全体の共通課題となっていることが伺えます。
Q2. 影響を感じている内容を教えてください。(複数回答)
集計結果
- 仕入れ価格の上昇:63.8%
- 一部資材の欠品・在庫不足:41.1%
- 運搬費・燃料費の上昇:30.1%
- 顧客への価格転嫁が難しい:23.3%
- 納期の長期化:22.7%
- その他(スケジュールの変更等含む):14.1%
- 見積有効期限の短縮:10.4%
「仕入れ価格の上昇」が6割を超えて突出していました。
コスト高を顧客へ転嫁することの難しさや資材不足も重なり、各企業は利益の圧迫と供給面の両方で影響を受けていることが窺えます。
Q3. 特に影響が大きいと感じる資材・商材を教えてください。(複数回答)
集計結果
- 塗料・接着剤:35.0%
- カーポート:30.1%
- コンクリート:26.4%
- フェンス:24.5%
- その他/無回答:16.0%
- 門扉・門柱:13.5%
- 鉄筋・鋼材:12.3%
- 人工芝:11.0%
- 砂利・砕石:10.4%
- タイル・石材:8.6%
- ウッドデッキ:7.4%
- ブロック:7.4%
- 特にない:4.9%
原油高の影響を受けやすい「塗料・接着剤」を筆頭に、カーポートやコンクリートなど主要資材が上位を占めています。
外構工事に欠かせない幅広い商材で価格高騰が進んでおり、現場での商材確保の難しさが浮き彫りになっています。
Q4. 直近3か月で、仕入れ価格はどの程度変化していますか?
集計結果
- 5〜10%程度上がった:41.9%
- 10〜20%程度上がった:15.0%
- 資材によって大きく異なる:12.5%
- 5%未満上がった:11.3%
- ほとんど変わらない:10.0%
- 20%以上上がった(※20~30%程度含む):5.0%
- わからない:4.4%
8割以上の企業が仕入れ価格の上昇を経験している、中でも「5〜10%程度上がった」が最多となっています。
短期間のうちに急速なコスト増が進行しており、自社努力だけでは吸収しきれない企業の経営基盤への深刻な打撃が懸念されます。
Q5. 納期遅延・欠品が発生している資材はありますか?
集計結果
- 今後発生しそう:52.2%
- ある:27.6%
- ない:12.7%
- わからない:7.5%
すでに納期遅延や欠品が「ある」という企業に加え、「今後発生しそう」と予測する企業が最多となっています。
現状で実害が出ているだけでなく、今後のサプライチェーンの先行きに対する業界内の強い警戒感と不透明感があるようです。
Q6. 特に影響が出やすい工事内容があれば教えてください。(複数回答)
集計結果
- コンクリート:21.6%
- カーポート:19.4%
- フェンス:14.9%
- 特にない:14.2%
- 門柱・門扉:10.4%
- ブロック・境界工事:9.7%
- ウッドデッキ・テラス:7.5%
- 人工芝・防草対策(人工芝含む):7.5%
- その他:7.5%
- アプローチ:3.7%
主要資材の高騰を反映し、「コンクリート」や「カーポート」を伴う工事で特に影響が出やすくなっています。
大半の業者が何らかの案件でリスクを抱えており、定番の外構プランであっても通常通りの施工や予算維持が難しくなっています。
Q7. 資材価格や納期の変動により、顧客への提案内容に変化はありますか?
集計結果
- 一部変わった:51.1%
- あまり変わっていない:30.7%
- 大きく変わった:11.7%
- 全く変わっていない:5.1%
- わからない:1.5%
全体の6割以上の企業が、資材高騰や納期の流動化を受けて顧客への提案内容の変更を余儀なくされています。
従来のプランや価格設定のままでは対応しきれず、市場環境の急激な変化に伴って柔軟なアプローチの再考を迫られている実態があります。
Q8. 実際に増えている提案・対応を教えてください。(複数回答)
集計結果
- 価格改定リスクの事前説明:56.7%
- 見積有効期限の短縮:33.6%
- 代替資材・代替商品の提案:29.1%
- 予算増額の提案:26.1%
- 在庫がある商材の優先提案:24.6%
- 工事内容の見直し提案:23.9%
- 特に変化はない:16.4%
- 工事時期の前倒し提案:13.4%
- 優先順位をつけた段階施工の提案:11.9%
- その他:6.0%
トラブル防止のための「価格改定リスクの事前説明」が過半数を占め、見積有効期限の短縮も目立ちます。
価格や納期の激しい変動に対し、先回りのリスクヘッジや代替案の提示など、現場レベルでの柔軟な防衛策が活発化していることが分かります。
Q9. 顧客から増えている相談・不安はありますか?
集計結果
- 予算内で工事できるか:30.4%
- 今後さらに値上がりするか:29.6%
- 工期が遅れないか:13.3%
- 特に増えていない:12.6%
- いつ契約すべきか:6.7%
- 希望商材が使えるか:3.7%
- その他:3.7%
「予算内での完工」や「今後のさらなる値上がり」など、費用面に関する不安が全体の約6割を占めています。
相次ぐ物価高の報道などを受け、施主側もコスト負担の増加に対して非常に敏感になっており、警戒感を強めている様子が窺えます。
Q10. 現在、見積金額を維持できる期間はどの程度ですか?
集計結果
- 1か月程度:47.4%
- 2週間程度:19.5%
- 2〜3か月程度:17.3%
- 特に期限は設けていない:8.3%
- 1週間以内:3.8%
- わからない:3.8%
約7割の企業が、見積もりの有効期限を「1か月以内」という短い期間に設定せざるを得なくなっています。
長期の価格据え置きは困難であり、仕入れ値の激しい乱高下に追従するためののリスク管理が行われている実態があります。
Q11. 今後3か月で、案件の受け入れ状況に変化はありそうですか?
集計結果
- 通常通り受け入れ可能:43.8%
- 工事内容によっては制限する:23.4%
- 資材状況によっては制限する:21.9%
- わからない:5.8%
- すでに一部制限している:2.9%
- むしろ受け入れを増やしたい:2.2%
通常通りの受け入れが可能とする企業が最多である一方、半数近くが工事内容や資材状況による制限を想定しています。
受注体制自体は維持しつつも、特定資材の供給途絶や突発的なコスト高に備え、各社が慎重な姿勢を崩せない状況が窺えます。
Q12. 施主に対して、今のうちに伝えたいことがあれば教えてください。(複数回答)
集計結果
- 予算に余裕を持った方がいい:59.1%
- 希望商材があるなら早めに相談した方がいい:54.7%
- 早めに見積もりを取った方がいい:30.7%
- 代替案も含めて比較した方がいい:21.2%
- 優先順位を決めておいた方がいい:20.4%
- 大きくは問題ないので気にしすぎなくてもよい:9.5%
- 特になし:5.1%
「予算の余裕」や「希望商材の早期相談」を求める声が、それぞれ過半数を占める高い割合となっています。
状況が流動的だからこそ、トラブルを避けるために施主側へゆとりある資金計画と、先手を打った早期の意思決定を強く促しています。
Q13. 今後、特に不安視していることを教えてください。
リアルな状況をお伝えするため任意回答で自由記述で回答いただいた企業様の全文をご紹介させていただきます。
The following table:
| 今後、特に不安視していること(自由記述) |
|---|
| 材料がはいらない |
| 不安になって縮小するより、数打ってこの時期だからこそ施工数を増やしたい。 |
| 値上がり |
| 新築外構の減少 |
| 契約率 |
| 我々造園業界は社会の影響が遅れてくる傾向があるように感じます。 ※コロナ過もそうでした。 今後樹木他資材の運賃の値上がりがもろに材料費に影響してくると思います。 主な商材は樹木なので国内調達が多くを占める為、しあ物が入ってこない心配よりも主に価格面が心配です。 |
| タイルボンドがまるっきりありません。 それと照明の電材系今の所はメーカー、商社もとくだんには何もないらしいのですが来月末頃には何かしら出て来そうとのことでした。,ですが私どもはそこを提案しなければ済む話しではありますので受け入れ可能です。 よろしくお願いいたします。 |
| 建築資材の入荷遅れに伴い、建築自体の着工延期や遅れによる影響を不安視しております |
| 建物工期の遅延や着工日延長 |
| 余り無いです |
| 不足が発生する場合、何から不足するのか全く読めない。 |
| 建築での引き渡し遅延による、外構工事の延期またはストップが今後考えられるので、その期間をどう切り難けるかを考え中。 |
| 生コンクリートの値上げが来たら全ての商材・骨材の値段の高騰が考えられます |
| 照明が8月からの値上げの連絡があり、おそらく値上げ欠品は夏以降でないかと考えています。 打ち合わせを急いでいます。 |
| 部材の値上げ |
| 材料高騰による工事単価の上昇 |
| これ以上石油関係の値上がりがあると厳しい状況になると思います。 |
| 建物の遅れによる工期の遅延 |
| メーカーの値上げ |
| 住宅建築の遅れ |
| 案件の減少 |
| プラスチック製品や梱包材の品不足 |
| アスファルトが上がるか心配 |
| 物価高なのにロシアや中東情勢で更に物価上昇中に陥り、中小企業のほとんどは給与を上げられない状況下で外構をする客足が激減する可能性を懸念…いつ頃まで、どれだけ上がり続けるのか不安 |
| アルミ製品全般、カーポート材等の値上げ |
| カーポート、ガレージの確認申請は昨今の状況を考えるとやっておいたほうがいいと伝えるとお客様は渋くなります。 法令違反なのでやらなくてもいいですよとは言えないが確認申請費用が25万前後と高額なためカーポートを含んだ契約がとれなくなっている。 |
| 住宅の引き渡し時期の遅れ |
| 今後、エクステリア・ブロック・生コンの価格が大きく変動するか否か |
| 状況が改善して、安心してユーザー様と話を詰めていけるようになることを願います。 |
| EX商材(LIXIL)では、10月発注分より平均約15%定価改定と商社より伺っております為、価格の上昇が不安です。 |
| エクステリア商品のうち一割ほどが入手が入手が難しくなってきていると聞いています。 ,製品自体というより、10個必要な部材があるとしたら一つ足りないという状況のようです。 ,そのため情勢が続くと製品によっては入荷が困難となるおそれがあります。 ,セメント系については変わらず値上がりが続いていますが、入荷できないという状況ではありません。 ,中東情勢もずっとこのままというわけではないので、エクステリア関係を遅らせることができるなら、先に外構を進めておいて、事態が落ち着いてからエクステリア工事をしてもいいと思います。 ,今すぐ完成させたいということなら、間に合わない可能性があることも了承いただいて、早めの見積もり発注を行うことができると思います。 ,お客様のご要望に応じて対応できる余地があるかと思います。 , |
| 新築などの工事は1年から半年前に打ち合わせをして契約をいただくこともあります。 ,実績工事をするときに材料を発注した場合、商品の価格が上がっている場合がありお客様にご理解をいただきたい。 |
| さらなる値上げ、納品遅れ |
| 材料費の高騰 |
| メーカーのLIXLが8月からエクステリア商品も値上げに踏み切っているところ |
| 材料の値上げ 契約後のお客様見積もりの修正ができないためどこまで値上げが続くか不安,家の資材の高騰もあるので、外構工事の仕事が少なくなっていくのではと懸念しています。 |
| 生コンの価格 |
| 秋に大きな値上がりが決まっている。 |
| 資材の納期と値上げ |
| セメント価格上昇 |
| 材料不足 |
| このまま 価格が安定するのか |
| 価格の高騰 |
| 個人住宅の施工減少幅 |
| 材料の高騰 |
回答数:45件
コメントの分類分けしたところ下記に分類されました。
- 資材価格の高騰・相次ぐ値上げ(24)
- 資材の品不足・入荷や納期の遅れ(10)
- 対策・提案の工夫(前向きな姿勢・その他)(7)
- 元請け(住宅・建築工事)の遅延による影響(6)
- 今後の不透明さ・予測困難(6)
- 案件数の減少・客足の激減(市場縮小)(5)
- 営業現場の課題・契約率への影響(3)
- ※1つのコメントに複数の要素が含まれる場合は重複してカウントしています。
Q14. 今回の資材価格・納期の影響について、具体的なエピソードがあれば教えてください。
リアルな状況をお伝えするため自由記述で回答いただいた企業様の全文をご紹介させていただきます。
| 具体的なエピソード(自由記述) |
|---|
| 土間のクラックタイトのグレーがない |
| 上記に含みます。 |
| 今のところ影響はありませんが、エクステリアメーカーも混乱を避ける為、いつまで大丈夫なのか公表してない状況です。 ,樹脂加工製品や人工木商品やラミネート商品が先に影響が出るのではないかと思っております |
| 今のところ大きな影響なし。 ただし、材料単価が少しずつ上がっています。 |
| 排水工事の際、塩ビパイプを入手するのにコストと時間がかかった。 |
| タイル用ボンドが入手困難 |
| よく聞かれるのが現調の時に大体いくらぐらいの工事ですかと聞かれるが、値上げが多くて分からないと答えると、お客さんも納得する |
| タイルはあるがボンドが無くて門柱が貼れ無い |
| 樹脂系のエクステリアの納期が多少時間かかる |
| タイルの施工のボンドが購入制限があり、建材店で在庫あれば購入しています。 |
| 今のところ納期は大丈夫。 価格はわからないので、見積期間2週間にしています。 |
| ハイフレ等の下地材料が品薄 |
| 材料の高騰 |
| 特になし |
| アスファルトが1ヶ月で1割あがった。 ,お客様との契約後だったので金額変更は出来ず、,金額が大きい工事だったので、ギリギリの予算になってしまった。 |
| カーポート柱の変更に伴う、納期の遅延。 ,通常、1週間が3週間程度に延びた。 |
| なし |
| ライト形がかなり遅れている。 |
| 昨年12月に契約になった春一番の顧客で、昨年より注文していた塩ビ管の在庫がどこにも無くなり、やっと確保した代替え品のリブパイプは価格が2割増しになった。 ,また断熱材を使用する為、ホームセンターへ買い付けに行くと大きな所では品薄、在庫無しだったので、他を数件回ってやっと見付けたら出荷制限が掛かっていて必要枚数を用意できなかった。 |
| 資材は全体的に値上がり、普段ならすぐ入ってくるものが三週間入ってこない。 |
| 一部メーカーが、8月に値上げとなりましたので、希望の商材確保のために、商談をいそぎたい旨のユーザー様もおられました。 |
| アプローチ利用の敷石が納期未定だったため代替えしたが少しイメージと異なった |
| 設備、防水屋の商品欠品による現場ストップ |
| 今のところ欠品の情報はないが、突然の値上げの連絡があるので先が見えない |
| いまのところ特になし。 |
| なし |
| 今のところは無い |
| 新築着工の先送り |
| 門塀の塗料等が入りにくい |
回答数:28件
コメントの分類分けしたところ下記に分類されました。
- 資材の品不足・入荷や納期の遅れ(15)
- 影響なし・特になし(9)
- 資材価格の高騰・相次ぐ値上げ(8)
- 対策・提案の工夫(5)
- 今後の不透明さ・予測困難(4)
- 営業現場の課題・契約率への影響(3)
- 元請け(住宅・建築工事)の遅延による影響(2)
- ※1つのコメントに複数の要素が含まれる場合は重複してカウントしています。
まとめ
本調査から、中東情勢や物流費高騰による「価格高騰」と「供給不安」が、外構業界にも影響している実態が明らかになりました。
業者は見積期間の短縮などで対応する一方、施主に対しても余裕をもったスケジュール・予算が必要になってきている状況であることが調査結果よりわかりました。






